近年、あえて高性能な現行パーツでなく、当時モノのパーツや復刻モデルを使うなどして当時風に見せるといった要望が多くなっています。この車両も『できるだけ純正のままで』というオーナーの希望でオーダーされたものになります。

オーナーの希望に応えるべく当社では、できるだけ純正を用いつつ、どうしても交換した方が良いであろう場合も純正の雰囲気を色濃く残すパーツをチョイスしました。

乗り心地を大きく左右する前後ショックはリヤを純正色に近いカラーリングを指定できるナイトロンを、フロントフォークはインナーにDLC加工を加え、スプリング交換とフォークオイルのセッティングでしっかりと踏ん張りの効く特性に仕上げました。

パーツを交換するたびにオーナーに乗ってもらい、違いや効果をその都度体感してもらいながら製作していきました。そうすることでパーツ交換による効果はもちろん、自分に何が必要なのか・不要なのかを見極めることができるようになっていきます。

一気に作りこむのもアリですが、ひとつひとつ効果を体感しながらカスタムを楽しむようにすれば理解も深まりますし、よりパーツに対する愛着も生まれてくるでしょう。